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住宅ローンキーワード:第11回・フラット35
住宅ローンを契約する中で、わかりにくい言葉を解説する住宅ローンキーワード。
今回は必ず聞くであろう、フラット35について解説します。
目次
住宅金融支援機構が提供する、住宅ローンの総称
フラット35は、2004年12月から提供開始された住宅ローンです。
フラットには固定金利、35には一般的な借り入れ期間の意味がこめられ、フラット35は全期間固定金利を表しています。
それでは、代表的なフラットをご紹介します。
フラット35・・・借入時に返済終了までの金利が確定する安心の住宅ローン
フラットの後に付く数字や記号は、そのフラットの特徴を表しており、フラット35は一番オーソドックスな住宅ローンです。
総返済負担率(年間合計返済額÷年収)が、年収400万円未満であれば30%以下、年収400万円以上であれば35%以下である必要がありますが、
それ以外の必要要件は明示されていないため、審査基準はメガバンクなどに比べると、緩いと言われています。
借入額は100万円以上8,000万円以下で、借入期間は15年以上、80歳から申込時の年齢を引いた期間か35年のいずれか低い方になります。
借入金利は全期間固定金利なのですが、融資率(フラット35の借入額÷住宅の建設費または購入価額)が9割以下か9割超かで借入金利が異なります。
これは、100%ローンで延滞が多発した経験を踏まえてのことですが、融資率9割超では9割以下に比べて、借入金利が年0.44%も上昇するため、多くの金融機関では1割分を変動金利で自ら貸し出すことで、融資率を9割以下に抑えています。
返済方法は元利均等返済(毎月の返済額が同額)と元金均等返済(毎月の返済額は最初が一番多いが、利息の減りは早い)が選択できます。
保証人も必要なく、団体信用生命保険も任意(民間の金融機関では必須、以下団信)なのが特徴です。
2017年10月から、通常の団信は借入金利に+0.2%、夫婦連生団信(夫婦が債務を負うときにどちらかに不慮の事故があれば債務が全て無くなる)が+0.38%、3大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中が原因で一定の要件に該当した場合債務が無くなる)が+0.44%です。
融資手数料は、金融機関によって違いますが、同じ月でも借入金利に差があり、最低金利の金融機関ほど、融資で利益が出ないため、融資手数料が高いという傾向があります。
ちなみに、2018年8月の最低金利は団信ありで年1.34%となっており、10年程前の金融機関の変動金利と同水準となっています。
フラット20・・・20年以下の返済で、より低い金利での借入れが可能になります
フラット20は、フラット35の後に登場した住宅ローンで、返済期間が短い代わりに、借入金利も低めに抑えられています。
フラット35との違いは、借入期間と借入金利です。
借入期間は15年以上、80歳から申込時の年齢を引いた期間か20年のいずれか低い方になります。
また、2018年7月の最低金利は団信ありで年1.29%となっており、フラット35より年▲0.05%、低く設定されています。
フラット35S・・・質の高い住宅取得を金利引き下げで応援
フラット35Sは、省エネルギー性や耐震性など、より質の高い住宅を取得する場合に、フラット35の金利から一定期間、金利を優遇する住宅ローンです。
住宅の技術基準のレベルとしては、建築基準法<フラット35<フラット35S(金利Bプラン)<フラット35S(金利Aプラン)の順に高くなり、金利Aプランに該当すれば当初10年間年▲0.25%、金利Bプランに該当すれば当初5年間年▲0.25%優遇されます。
これにより、例えば、フラット35の2018年7月の最低金利は団信ありで年1.34%となっていますが、フラット35Sの金利Aプランに該当した場合、当初10年間は年1.09%、以後は年1.34%と非常に有利になります。
まとめ
フラットには、この他にも様々な形態に応じた、住宅ローンが用意されています。
最近の住宅は性能も上がり、フラット35Sにも適合しやすくなっているため、金利水準などを考えると、フラットは非常に魅力的な住宅ローンです。
今回の解説で、フラット35の魅力を感じて頂けましたら、幸いです。
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