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最近注目されている、リバースモーゲージとは
人生100年時代と言われる中、老後資金の確保は喫緊の課題です。
財務省は、年金の65歳支給が完了した後、欧米並みの67〜68歳への支給開始年齢引き上げを検討しています。
このような環境下で、最近注目されているのがリバースモーゲージです。
素直に訳すと逆住宅ローンとも読めますが、リバースモーゲージとはどのような制度なのでしょうか。
今回は、今後ますます注目されるであろう、リバースモーゲージについて解説します。
目次
リバースモーゲージの制度と仕組み
リバースモーゲージを利用する場面としては、住宅ローンを完済した後に、生活資金が必要になった場合などが考えられます。
通常の住宅ローンと比較するとわかりやすのですが、リバースモーゲージは金融機関が数千万円程度の元金を融資した後、返済不要か利息のみを返済し、最終的に自宅を処分して元金を返済するというものです。(返済不要の場合はその分が元金に組み込まれます)
制度自体は、欧米で普及していましたが、日本では不動産は相続させるものという意識が強かったため、なかなか普及しませんでした。
しかし、個人の意識が変化したことや、老後資金が不足気味になったことで、リバースモーゲージへの需要が高まっています。
リバースモーゲージの商品自体も、昔はほぼ皆無でしたが、現在は全てのメガバンクと一部の地銀が、リバースモーゲージ商品を提供しています。
ただ、民間が提供するリバースモーゲージはどちらかというと富裕層向けで、土地と建物の評価額が数千万円以上ないと利用できないなど、利用できる対象者が一部に限られています。
一方で、各都道府県の社会福祉協議会が提供するリバースモーゲージは、普通の評価額で利用できるため、現実的な選択肢は社会福祉協議会が提供するものになりそうです。
なお、リバースモーゲージは最終的に返済する金額が不確定なため、商品概要に極度額という言葉が頻繁に登場します。
これは、住宅ローンの抵当権の債権額に対応する、根抵当権の極度額という意味です。
例えば、同じ2,000万円融資したとしても、抵当権の債権額2,000万円と、根抵当権の極度額2,000万円では多少意味が異なります。
債権額では2,000万円という数字を動かすことは出来ませんが、極度額では最高が2,000万円という意味で、2,000万円の枠があるという感じです。
金融機関は、将来的に回収する最大金額を予め見積もって、根抵当権の極度額に最大金額を当てはめ、リスク管理をしているのです。
最後に、リバースモーゲージは最終的に親の自宅を処分して返済する形態であるため、申込時には、子供などの推定相続人の承諾書を提出することが必須となっています。
愛知県で借り入れ可能なリバースモーゲージ
各行のリバースモーゲージ商品(愛知県が含まれている商品のみ)
・SMBCリバースモーゲージ 三井住友銀行
- 利用可能年齢:満60歳以上
- 融資限度額:1,000万円以上2億円以内(100万円単位)、かつ自宅の評価額以内
- 融資利率:変動金利型(短期プライムレート連動)
- 担保:自宅の評価額が6,000万円以上
- 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県の一戸建て住宅
・不動産活用ローン(リバースモーゲージ) 三井住友信託銀行
- 利用可能年齢:満55歳以上
- 融資限度額:担保物件評価額の50%以内(10万円単位)利払い型
- 融資利率:変動金利型(短期プライムレート連動)
- 担保:自宅の評価額が4,000万円以上
- 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県の不動産
・不動産担保型生活資金 各都道府県の社会福祉協議会
- 利用可能年齢:満65歳以上
- 融資限度額:担保物件評価額の70%相当額、ただし1ヶ月あたり30万円以内
- 融資利率:変動金利型(年3%または長期プライムレートのいずれか低い利率)
- 担保:土地の評価額が1,500万円以上
- 対象地域は全国
- 特記事項:市町村民税非課税程度の低所得世帯であること
今後も伸びる、リバースモーゲージ
現在は、富裕層と低所得層向けに偏った感のあるリバースモーゲージですが、今後の老後資金不足の切り札として、金融機関側も条件を緩和してくるものと考えられます。
年金担保融資の廃止が閣議決定される中、リバースモーゲージの存在感は今後ますます高まっていきそうです。
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