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住宅ローンの返済には、ボーナス併用払いを利用すべきか
昔は住宅ローンの返済方法に、ボーナス併用払いは当たり前のように利用されて来ました。
しかし、会社の人事評価システムが個人の実績評価にシフトする中、ボーナスが毎年一定額支払われる保証がなくなりました。
このような流れを受けて、住宅ローンのボーナス併用払いを利用する人が急減。返済シミュレーションでも、まずは毎月返済だけでいくらになるのかを確認する事例が多くなりました。
今回は、ボーナス併用払いについて、解説していきたいと思います。

目次
住宅ローン返済方法のひとつ、「ボーナス併用払い」は減少傾向
住宅ローンも昔と今ではだいぶ変わりましたが、返済方法で最も変わったのはボーナス併用払いの減少です。
年功序列型の賃金が当然だった時代では、ボーナスは基本給の一種であり、ボーナスが減額されたり、支給されない事態は想像していませんでした。
それゆえに、月々の返済額を減らすために、ボーナス併用払いを利用するのは半ば当然であり、利用しないのはボーナスがない、自営業者などに限られていました。
しかし、企業がグローバル化する中、会社の人事評価システムが個人の実績評価にシフトし、実績評価の調整がボーナスの支給額で行われるようになりました。
そして、現在まで続く構造改革の中で、電機メーカーを中心に業績悪化によりボーナスの不支給が報道され、それが住宅ローンを利用しようとする人達に、ボーナス併用払いの利用を思いとどまらせました。
安定した企業に勤務している方には有効な選択肢
ただし、全ての職種でボーナス併用払いが危険になった訳ではありません。
例えば、国家公務員や地方公務員は現在も年功序列型の賃金体系が続いており、ボーナスも毎年確実に支給されています。
また、景気に比較的左右されにくい会社なども、ボーナスは毎年支給されています。
これらの職種に当てはまる方は、月々の返済額の負担を減らすために、ボーナス併用払いを利用するのは理にかなっており、無理に毎月返済額だけにする必要はありません。
ただし、ボーナス返済払いを最大限まで多くするのは危険です。
ボーナス時の返済額は、月々の家計の赤字が補填できる程度にとどめましょう。
ボーナス併用払いにすると総返済額は多くなるので注意
それでは、毎月返済額のみとボーナス併用払いでの具体例を見ていくことにしましょう。
今回は、全期間固定金利のフラット35を利用し、借入は3,000万円、返済期間は35年、借入金利は3月の最頻金利1.4%とします。
毎月返済のみの場合
毎月返済額 9.1万円 ボーナス返済 なし 総返済額 3,797万円
返済額の10%をボーナスで返済
毎月返済額 8.2万円 ボーナス返済 5.5万円 総返済額 3,798万円
返済額の20%をボーナスで返済
毎月返済額 7.3万円 ボーナス返済 10.9万円 総返済額 3,799万円
返済額の30%をボーナスで返済
毎月返済額 6.4万円 ボーナス返済 16.4万円 総返済額 3,800万円
返済額の40%をボーナスで返済
毎月返済額 5.5万円 ボーナス返済 21.8万円 総返済額 3,800万円
まず、先に解説しておきますが、毎月返済額のみの場合の総返済額は3,797万円。対して、40%ボーナス併用払いの総返済額は3,800万円。
現在は低金利なので、その差は3万円で済んでいますが、金利が上がるとその差はさらに大きくなります。
これは、毎月返済分と増額返済分(ボーナス返済分)が別けて管理され、毎月返済額分は毎月返済しているので元金の減りも早いですが、増額返済分は6ヶ月ごとにしか元金が減らないので、増額返済分を多くすればするほど、係る利息が多くなるためです。
実際にシミュレーションしてみると、例えば毎月返済のみと、40%ボーナス併用払いでは、毎月返済額が3.6万円も違います。
ただし、40%ボーナス併用払いでは、ボーナス返済が20万円を超えており、下手をすると支給されるボーナスのほとんどが返済に回ることになります。
ボーナス併用払いを選択する場合は最低限の割合で
ボーナス併用払いを否定するつもりはありませんが、毎月返済額をぎりぎり多めにしておくと、大抵のご家庭ではその金額を引いた残額で生活するようになります。
そうなると、無駄遣いも無くなり、ボーナスが家計の調整資金として機能します。
そう考えますと、ボーナス併用払いは最低限の割合に抑えておき、ボーナスが家計の調整資金として働く余地を、残しておくことが重要です。
くれぐれも、ボーナスのほとんどが、返済に回る事だけは、避けるようにして下さい。
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