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「財形住宅融資制度について、わかりやすく解説します(後編)」
前編では、財形住宅融資制度の位置付けや、財形住宅金融株式会社の財形住宅融資と利用条件などを解説して来ました。後編では、住宅金融支援機構の財形住宅融資と財形住宅金融株式会社のフラット35について解説していきます。
住宅金融支援機構の財形住宅融資と利用条件
住宅金融支援機構の財形住宅融資は、会社などに財形融資の制度がなく、財形住宅金融株式会社にも出資していない場合にのみ利用できます。この辺りは、金融機関の担当者に確認されますので、本当に会社に制度が無いのか、2重チェックをお願いします。
そして、住宅金融支援機構の財形住宅融資は、財形住宅金融株式会社の財形住宅融資とまた違った利用条件がありますので、確認していきましょう。
・申込日前2年以内に、財形貯蓄(一般・住宅・年金)のいずれかを1年以上継続して行い、申込日における財形貯蓄残高が50万円以上ある方
・勤務先から住宅について援助(負担軽減措置)を受けられる方
・総返済負担率基準が、年収400万円未満で30%以下、年収400万円以上で35%以下の方
次に、借入対象となる住宅に関して、最低と最高の敷地面積制限があります。
・一戸建て住宅、連続建て住宅、重ね建て住宅の場合 新築70㎡以上280㎡以下、中古40㎡以上280㎡以下
・共同建ての住宅(マンション等)の場合 新築・中古問わず 40㎡以上280㎡以下
最後の融資額に関しては、全てに合致している必要があります。
・50万円以上4,000万円以下(10万円単位)
・建設費、購入価額(非住宅部分を除く)または改良費用の90%以内
・財形貯蓄残高の10倍以内
従って、最高融資額は4,000万円ということになります。金利は、5年間固定金利で5年ごとに見直し、元利均等返済の場合は6年目以降の新返済額は旧返済額の1.5倍を上限、元金均等返済の場合は上限がありません。
金利に関しては3ヶ月ごとに見直し、適用期間2018年1月1日〜2018年3月31日に融資の申込をした方の場合、当初5年間は年0.79%、中小企業勤労者および子育て勤労者の特例措置が適用される方は年0.59%(2018年3月31日まで)となります。
財形住宅金融株式会社のフラット35
財形住宅金融株式会社のホームページをご覧になればわかりますが、昔は財形住宅融資の案内だけだったのですが、現在は左側に財形住宅融資、中央にフラット35(買取型)、右側にフラット35エース(保証型)の案内が並んでいます。財形住宅金融株式会社が住宅金融支援機構のフラット35を扱っていることに、混乱するかもしれません。
これは、財形住宅金融株式会社も株式会社と付くように営利企業であり、財形融資以外にフラット35を取り扱うモーゲージバンクとして、収益源を広げたためと考えられます。しかし、ここでも注意しなければならないのが、条件なしに誰でも利用できるのはフラット35(買取型)のみで、フラット35エース(保証型)は勤務先や所属している中小企業団体が出資しているか、地方公共団体・独立行政法人の職員を含む公務員等が提携していることが条件になっていることです。
整理すると、次のようになります。会社などが、財形住宅金融株式会社に出資していなければ利用できない融資:財形住宅融資、フラット35エース(保証型) 出資していなくても利用できる融資:フラット35(買取型)
なお、このコラムではまだ詳細を解説していませんが、フラット35には住宅金融支援機構が融資した債権を買い取り、証券化する「買取型」と債権は買い取らず、借入者が返済出来なくなった時に住宅融資保険で住宅金融支援機構が保証する「保証型」の2種類があります。実際の所は、定型化された買取型が主流ですが、保証型も今現在3機関が受付を行っています。
フラット35エース(保証型)は金融機関の自由度が大きいため、財形住宅融資と同じように利用者に制限をかけているのかもしれませんが、財形住宅金融株式会社のフラット35(買取型)、フラット35エース(保証型)も魅力的な金利設定になっており、つなぎ融資も利用できます。
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まとめ
2回に渡って、財形住宅融資制度について解説してきました。最後にフラット35の話題も入れたため、混乱したかもしれませんが、財形住宅金融株式会社のホームページに書かれていたため解説しました。ただ逆に考えれば、財形住宅金融株式会社に勤務先が出資している場合は、3つの選択肢全てが利用可能になります。財形住宅融資の位置付けを押え、利用できるのであればフラット35の利用も検討されるとよろしいかと思います。
【目次:住宅ローンコラム】
10:平成30年(2018年)の住宅ローン金利動向を予測する
14:「平成30年(2018年)は住宅購入最後のチャンス(前編)」
15:「平成30年(2018年)は住宅購入最後のチャンス(後編)」
16:「共働き夫婦におすすめの住宅ローンの「デュエット」とは?」
17:「変動金利と固定金利の良いとこどりのミックスプランとは?」
19:「住宅ローンを使って建てた家を勝手に貸してはダメな理由」
21:「長期優良住宅の家づくりをするときに適した住宅ローン」
22:「住宅ローンを組む時に「自然災害特約」は付けるべきか」
26:「変わり始めた住宅ローン勢力図。メガバンクVS地方銀行」
27:「変動金利の金利上昇ルール「5年ルール」と「125%ルール」とは」
28:「日銀展望レポートから見る、今後の住宅ローン金利動向」
29:「フラットは何故どこでも借りられるのか、その構造を理解しよう」
30:「2月の住宅ローンは固定金利が大幅上昇!今後の行方は?」
34:「世界同時株安NYダウは過去最大の下落!住宅ローン金利に与える影響は?」
44:「財形住宅融資制度について、わかりやすく解説します(前編)」
45: 「財形住宅融資制度について、わかりやすく解説します(後編)」←今回のコラム
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