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フラットの団体信用生命保険と民間の生命保険、どちらがお得?
生命保険料などの算定に用いられる「標準生命表」が改定され、4月の保険料から適用されるようになりました。
今回の改定は2007年以来11年ぶりとなりますが、日本人の平均寿命がさらに延びていることから、支払いリスクが少なくなる死亡保険料は安くなる一方、生存中の病気などのリスクは高くなる、医療保険料は高くなりました。
そこで気になるのが、フラットの団体信用生命保険(以下、団信)に加入すべきか、団信には加入せずに、民間の生命保険会社の死亡保険に自ら加入すべきかです。
今回は具体的なシミュレーションを通して、具体的な金額で検証してみたいと思います。
フラットの団信は金利上乗せで利用しやすくなりました
民間金融機関が提供する住宅ローンは、団信加入が必須ですので、今回の比較対象からは外れることになります。
そして住宅金融支援機構が提供するフラットは、前身の住宅金融公庫の時代から、金利に上乗せするタイプではなく、毎年団信特約料を支払うタイプでした。
しかし、毎年団信特約料を支払うタイプでは、住宅ローンの返済とは別に、団信特約料の支払い義務が発生することになります。
そして、当然ながら払い忘れなどが発生し、リスク管理に不安を残す結果となっていました。
そこで、2017年10月から民間金融機関の住宅ローンと同じように金利に上乗せするタイプに変更され、通常の団信は団信なしの金利に0.2%上乗せ、デュエット(夫婦連生団信)は団信ありに0.18%さらに上乗せ、3大疾病保障は団信ありに0.24%さらに上乗せとなりました。
フラットの団信か民間の生保かシミュレーションしてみます
では、フラットの団信に加入すべきか、民間の生命保険会社の死亡保険に加入すべきかはどうでしょう。
まず、団信特約料の総額は、団信ありの利率の総返済額から団信なしの利率の総返済額を引けば求められます。
3,000万円を借りたとして、金利は4月の最頻金利である、団信あり1.35%と団信なし1.15%で計算します。
フラット35団信あり(1.35%)の総返済額 37,659,981円
フラット35団信なし(1.15%)の総返済額 36,455,353円
従って、団信ありの総返済額から団信なしの総返済額を引いて、団信特約料相当の総額は1,204,628円になります。
上記の団信特約料の総額を民間の死亡保険が下回ればお得になりますが、住宅ローンの残高は毎年減少していくため、死亡保険も保障が年々減少する逓減定期保険などで比較するのが最適でした。
しかし、逓減定期保険の取り扱いが減少し、料金も割安とは言えなくなってきたため、インターネットで掛け捨ての死亡保険を安く提供している、ライフネット生命保険の「かぞくへの保険」と比較します。
なお、今回は正確を期すため、30歳で10年更新とし、フラット35団信なしの10年ごとの残高に対応した、死亡保険金額とします。
30歳 当初残高 30,000,000円 保険金30,000,000円 保険料 月々2,704円 10年間で324,480円
40歳 10年後残高 22,621,456円 保険金22,000,000円 保険料 月々3,935円 10年間で472,200円
50歳 20年後残高 14,344,120円 保険金14,000,000円 保険料 月々5,803円 10年間で696,360円
60歳 30年後残高 5,058,503円 保険金 5,000,000円 保険料 月々4,995円 5年間で299,700円
合計保険料は1,792,740円となり、ライフネット生命保険の割安な保険料と比較しても、団信特約料相当の総額が500,000円程安くなりました。
ちなみに、楽天生命が提供している上記の保障に最も近い逓減定期保険では、保険料が月々4,110円かかりますので35年間とすると1,726,200円となり、こちらも団信特約料相当の総額の方が安くなります。
結論−フラット団信のほうがお得!
団信が金利上乗せになった今は、民間の生命保険会社と比較して支払総額が安くなりました。
このシミュレーションを参考に、フラットの団信を賢く利用してみてはいかがでしょうか。
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