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あなどれない、JAバンクの住宅ローン
皆様はJAバンクの住宅ローンをご存知でしょうか。JAバンクは農協系の金融機関ですが、組織化された資金調達力で、都市部ではメガバンクや地銀を脅かすほどの低金利で、攻勢を掛けています。今回は、JAバンクの住宅ローンについて解説します。
目次
資金調達は政府系金融機関の農林中央金庫が担当
JAバンクは言い換えると、農業協同組合すなわち農協です。農協単体では有利な資金調達が出来ないため、これを都道府県単位の信用農業協同組合連合会(JA信連)でまとめます。さらにこれを、農協系の政府系金融機関である、農林中央金庫(農林中金)でまとめて資金調達することで、低金利が可能になります。
実質的な資金調達力は、同じ政府系の住宅金融支援機構と同等レベル、民間のメガバンクよりも信用力は高くなります。農協の強固な組織力は解説するまでもなく、「農業」というキーワードで結束しています。
監督官庁が金融庁ではなく農林水産省という矛盾
また、政府系の住宅金融支援機構や民間金融機関が金融庁の監督下に置かれる中、JAバンクは農協ということで、農林水産省の監督下に置かれています。金融庁はどちらかと言えば、民間金融機関に厳しいスタンスですが、農林水産省は農協を守る立場にもあり、その辺りに温度差が生じているのが実態です。
従って、金利競争などでJAバンクに負けた民間金融機関からは、置かれている条件が公正では無いという恨み節も漏れ伝わります。
JAバンクが住宅ローンで都市部に攻勢を掛ける理由
JAバンクすなわち農協も、住宅金融支援機構の前身である住宅金融公庫の時代には、住宅金融公庫の受託金融機関として、農家向けに公庫融資などを実施していました。農協は、農家に対して農機具などを融資していますので、住宅ローンに関しても公庫融資を斡旋するなど、絶対的な信用力を維持しています。
しかし、農家の高齢化が進み、農業人口も減少する中、農家だけをターゲットにしていたのでは農協自体の存続が危うくなります。そこで10年程前から、JAバンクという出来るだけ農協をイメージさせない戦略で、上記で述べた抜群の資金調達力を活かして、都市部向けの住宅ローン市場に攻勢を掛けてきました。
なお、そもそも普通のサラリーマンがJAバンクを利用出来るのかという疑問をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、住宅ローンなどの融資を受けるだけであれば、利用出来ます。さらに、正組合員は農家という条件がありますが、準組合員になって出資することも可能です(出身金には配当が付きます)。
注文住宅に最適な、JAバンクの住宅ローンラインナップ
住宅金融公庫の受託金融機関をやっていた時代から、農家は基本的に戸建て融資を希望します。故に、住宅ローンでも、注文住宅に適した「留保金制度」というものがあります。
通常の住宅ローンでは、最終的な資金交付は注文住宅の決済時となりますが、JAバンクの「留保金制度」を利用すると、請負契約成立時、土地に最終的な所要資金分の抵当権(土地をJAバンクが処分できる権利)を設定することで、そこから中間資金などを随時融資してくれます。これにより、つなぎ融資が不要になり、工務店側の要請にも応えられる仕組みです。
ただし、JAバンクにもリスクがあるため、土地に一定の評価が付かないと利用出来ない場合がありますので、必ず確認するようにして下さい。
まとめ
現在は都市部にもJAバンクの支店が増え、使い勝手も増しています。金利水準も他の金融機関と変わらず、「留保金制度」など、注文住宅検討者にはありがたい制度もあります。支店に足を運ぶには、まだ敷居が高い感じがあるのも否めませんが、検討する価値は充分にあるのではないでしょうか。
ホロスホームではJAバンクの取扱もありますので、興味のある方はご相談下さい。
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